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住職担当分

平成23年4月2日

5月14日

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密厳浄土へのボランティア   中谷昌善

ご宝号念誦運動のお願い

 白銀の参道に足形を残しながら樹齢数百年の杉木立の間をくぐり一の橋から約く2q。
世界でも類を見ない数と大小さまざまな石塔を通り抜けて奥の院、御廟へと続く。
御廟橋を渡ると、そこは特別な聖域、奥の院。お大師さまが御入定されている御廟の前にはお大師さまに祈りを捧げる人達の姿、絶えることのない御燈明の光と、御線香のけむり。数年前アメリカのカリフォルニア大学ロサンゼルス校の医学部の教授で心身医学、カウンセリングが専門のリバ−マン博士ご夫妻を高野山へご案内させていただいた時のことである。

博士は東京大学と九州の大学で御講演なされその途中どうしても高野山にお参りをしたいと言う達ての願いで、御縁をいただいて私が高野山までお供をしたのです。
 最近日本でも「カウンセリング」と言う言葉をよく耳にするようになりました。
アメリカでは日常の生活、学校や会社、人間関係や病気ストレスなど私達の心の問題について相談や医学的治療として携わるカウンセラ−が大活躍しています。
現在のようなストレス社会には無くてはならない仕事です。日本でも昨今、注目を集めています。
 
リバ−マン博士からのお礼状には、高野山で移した写真と高野山での感動が書かれていたのは言うまでも有りませんが、友人にも高野山への参拝を勧めているので、また案内をお願いしたいとのことでした。
お大師さまが高野山を開き奥の院に入定なされていらっしゃるのはなぜなんでしょうか。お大師さまを慕って、たくさんの人達が日本のみならず世界の各地から高野山にお参りされるのはなぜなんでしょうか。

 お大師さまには「密厳浄土の建設」(私達の生きているこの世界、社会をお浄土にする)という理想を掲げられ高野山を開きその実現へと弟子の勉学、修行、修禅の道場とし、 大師自らの御入定の聖地となされ今も奥の院で深い禅定の境地に入られ、生きながら日本の人々いや世界の人々の幸せを、救いを与え下さっているのです。

 現在高野山真言宗では、お大師さまが説かれた理想の実現に向け、そしてお大師さまへの報恩感謝として「南無大師遍照金剛」と御宝号をお唱えしつつ、理想社会、密厳浄土の実現に向けた色々な福祉活動をするために 御宝号念誦寄金を設けて皆様方からの尊い浄財、喜捨の受付をしております。この福祉活動をするための浄財、喜捨を募る運動を御宝号念誦運動と申しております。海外での教育、福祉活動、国内では高齢者の方々への活動、自然災害への援助、盲導犬、身体の
不自由な方々への諸活動等々、高い実績を上げております。

 平成七年には阪神淡路大震災が発生しました。未だあの未曾有の大震災のことは脳裏から離れませんし、その苦労、苦心がまだ癒されていない方も少なく有りません。この時も本山からこの寄金の捻出をいただき宗派を越えた活動、飲料水、炊き出し、その他の救援活動に役立てることが出来ました。これも皆様方のあたたかいお心、御協力、御支援のたまものです。御協力本当に有り難う御座います。
 これからも、あなたのお誕生日や、特別な記念日に、また個々へのお返し物もこの寄金への御喜捨、ご寄付にかえられるなど引き続きましての御支援をお願いしまします。

 お大師さまは、秘蔵宝鑰の中で「菩薩の用心はみな慈悲をもって本とし利他をもって先きとす」と述べられております。お大師さまを信仰する私達は菩薩の修行をしなくてはいけません。菩薩とは慈悲の心をもって人々を救う活動をなさるのです。お大師さまのご加護をいただきながら菩薩の修行の実践として御宝号念誦運動への参加と御協力と御支援に感謝申し上げます。
お大師さまの理想実現と皆様の幸せをお祈りして
          南無大師遍照金剛